ホログラム レンズ



このオブジェクトは、シーケンシャル面であるホログラム 1 およびホログラム 2 に類似した理想的な光学合成ホログラムです。このホログラムはソリッドであり、円形または矩形の形状にすることができます。前と後ろのフェイスは平面、球面、またはコーニック非球面にすることができます。ホログラム面は前のフェイスにあります。「ホログラム面」も参照してください。

このオブジェクトは、[体積ホログラム?] (Volume Hologram?) パラメータを 1 に設定することで体積ホログラムとして使用することもできます。この設定は、光線の偏向には影響しませんが、効率の計算には使用できます。同様に、このオブジェクトのホログラムの厚みパラメータによってオブジェクトの幾何学的形状が変化することはなく、効率のみが変化します。

可能な回折次数は 0 または 1 のみです。このオブジェクトにMIRROR材料が存在する場合、透過光線はそこで終端されます。このオブジェクトを体積ホログラムとして設定すると、[オブジェクト プロパティ] (Object Properties) の [回折] (Diffraction) タブは使用できなくなります。

体積ホログラムの効率を計算するには、[光線追跡コントロール] (Ray Trace Control) で [偏光を使用] (Use Polarization) をチェックする必要があります。[NSC 光線の分割] (Split NSC Rays) をチェックしている場合は [回折次数] (Diff Order) パラメータが無視され、0 次と 1 次の両方の回折から効率が計算されます。

ホログラム オブジェクトの定義には、次の各パラメータを使用します (パラメータ 20 ~ 27 は、パラメータ 19 を 1 に設定している場合にのみ使用できます)。

パラメータ番号 説明 フェイス名 フェイス番号
1 レンズ オブジェクトのラジアル高さ (レンズ ユニット)。レンズが矩形であれば、y 方向の半値高さにこの値が使用されます。 該当なし 該当なし
2 レンズ オブジェクトの X 方向半値幅 (レンズ ユニット)。ゼロの場合、レンズは円形です。それ以外の場合、レンズは矩形です。 該当なし 該当なし
3 レンズ中央部の厚み (レンズ ユニット)。 サイド 0
4 ~ 5 使用されません。 該当なし 該当なし
6 [曲率半径 1] (Radius1): 前のフェイスの曲率半径。 1
7 [コーニック 1] (Conic 1): 前のフェイスのコーニック定数。 1
8 [曲率半径 2] (Radius2): 後ろのフェイスの曲率半径。 後ろ 2
9 [コーニック 2] (Conic 2): 後ろのフェイスのコーニック定数。 後ろ 2
10 [ホロ タイプ] (Holo Type): 両方の光源が収束または発散する場合は 1、一方が収束し、他方が発散する場合は 2。詳細については「ホログラム 1」および「ホログラム 2」を参照してください。 1
11 [回折次数] (Diffraction Order): [オブジェクト プロパティ] (Object Properties) の [回折] (Diffraction) タブで複数の次数を指定できます。「NSC オブジェクトでの回折」を参照してください。 1
12 [構成波長] (Construction Wavelength): ホログラムの合成に使用される波長 (μm)。 1
13 ~ 18 ホログラムの前側フェイスの頂点を基準とした、構成点の X、Y、Z の各座標値 (レンズ ユニット)。 1
19 [体積ホログラム?] (Volume Hologram?): 指定しない場合は 0、指定する場合は 1。 1
20 ホログラムの厚み: 効率の計算でのみ使用 (光線追跡では使用しません)。 1
21 ホログラムの外部で構成ビーム 1 に適用される屈折率、n1。 1
22 ホログラムの外部で構成ビーム 2 に適用される屈折率、n2。 1
23 ホログラムのエマルジョンの平均屈折率、n。 1
24 屈折率の変調、dn。 1
25 [収縮] (Shrinkage): 収縮がない場合は 0、それ以外の場合は厚みに対する収縮の比率。たとえば、0.98 は 2% の収縮に相当。 1
26 屈折率のシフト量: 現像したエマルジョンの平均屈折率の変化量。 1
27 [フレネル損失] (Consider Fresnel?): 考慮しない場合は 0、考慮する場合は 1。 1

このオブジェクトは閉じた体積であるため、空気であるか、反射性、屈折性、または吸収性を示すことがあります。次数がゼロの場合、または光線がホログラムの境界で全内部反射する場合、ホログラムの回折は計算されません。

回折オブジェクトの重要な情報については「NSC オブジェクトでの回折」を参照してください。

基準座標は、前のフェイスの中心です。フェイス番号 : 前のフェイスはフェイス 1、後ろのフェイスはフェイス 2、それ以外のフェイスはフェイス 0 になります。

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