[透過] (Transmission)


偏光効果を考慮して、光学系の総合的な透過率および面ごとの透過率を計算します。

[Jx] (Jx)、[Jy] (Jy) ジョーンズ電界。「初期偏光の定義」を参照してください。
[X 位相] (X Phase)、[Y 位相] (Y Phase) ジョーンズ電界の X 成分と Y 成分の位相 (度数)。
[サンプリング] (Sampling) 瞳での密度を指定します。グリッド サイズが大きいほど精度は高くなりますが、計算時間は長くなります。
[非偏光計算] (Unpolarized) チェックすると、電界の定義が無視され、非偏光計算が実行されます。
説明
この機能では、指定の偏光に対して光学系が示す統合透過率が視野位置と波長ごとに一覧表示されます。透過率はパーセントを単位とする比率で表され、吸収、反射、ビネッティングによる損失がない透過では透過率が 100% になります。透過率の計算では、ビネッティング ファクタ、アパチャーまたは遮蔽物によるビネッティング、光線追跡エラーによる光線クリッピング、面のフレネル損失やコーティング損失、および吸収によるバルク内部透過が考慮されます。
それぞれの視野と波長では、主光線の相対透過率 (「Rel. Tran」) と全透過率 (「Tot. Tran」) も一覧表示されます。
相対透過率では特定の界面の透過率が考慮され、全透過率では、特定の面も含め、その面までのすべての面の透過率が考慮されます。これにより、面の損失がどこで多く発生しているかを特定できます。
面 (面 N) の相対透過率の計算では、その界面のコーティングの透過率のほか、その面の前にある材料の透過率が考慮されます。つまり、指定の面 (面 N) の前にある材料 (面 N-1) のバルク透過率と、面 N の現在のコーティングの透過率が相対透過率として報告されます。詳細については、以下の図を参照してください。
オブジェクト (面 0) と 4 つの平面で構成する光学系を考えます。各面に次の図のように番号を割り当てます。

この解析では、面 1 の相対透過率の計算は面 0 の界面直後から始まり、面 1 の界面直後で終了します。
相対透過率 (面 N) = 材料の厚み (面 N-1) + コーティング (面 N)

「[周辺光量比] (Relative Illumination)」も参照してください。
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