曲率ソルブ



[マージナル光線の角度] (Marginal Ray Angle)

レンズの有効焦点距離は、像の前の最後の面の曲率に近軸マージナル光線角度ソルブを配置することで制御できます。たとえば、レンズの入射瞳径が 20mm で、有効焦点距離を 100mm に制約する必要があるとします。このためには、最後の面からのマージナル光線の射出角度を -0.1 にする必要があります (この数値は 20 を 2 で除算した後、100 で除算して得られます。マイナス記号が付くのは光線が収束するからです。つまり、像面に向かって右下がりの経路を進むからです)。F ナンバー ソルブに関する説明を参照してください。

[主光線角] (Chief Ray Angle)

主光線角度ソルブはマージナル光線角度と同様に機能しますが、計算に近軸主光線を使用する点が異なっています。主光線ソルブは、特定の倍率、またはコリメーションを維持する場合に有用です。曲率のセルには、主光線角度ソルブがその面でアクティブであることを示すために「C」という文字が表示されます。

[ピックアップ] (Pickup)

曲率ピックアップ ソルブは、他の面および列からのスケーリング値をターゲット面の曲率として使用します。ピックアップにより変数を連結させることができ、これらの変数は他のソルブ、編集、または最適化の影響で変化します。「制限事項」も参照してください。ZPL マクロからピックアップ ソルブを設定する方法については、「列番号の整数コード」を参照してください。

レンズ データ エディタで、他の面の曲率半径を目標値とした曲率ピックアップ ソルブを使用する場合、ソルブの倍率は曲率半径ではなく曲率に適用されます。たとえば、目標値の曲率半径が 2 で、曲率ピックアップ ソルブの倍率が 0.5 の場合、レンズ データ エディタに表示される計算値は 1/((1/2)*0.5) = 4 になります。

[マージナル光線(法線)] (Marginal Ray Normal)

このソルブは、面を強制的に近軸マージナル光線の法線にします。これは、像中心面とも呼ばれます。これらの特殊な面は球面収差やコマをもたらしません。曲率のセルには、法線光線角度ソルブがその面でアクティブであることを示すために「N」という文字が表示されます。

[主光線(法線)] (Chief Ray Normal)

このソルブは、面を強制的に近軸主光線の法線にします。これは、瞳中心面とも呼ばれます。これらの特殊な面はコマ、非点収差、またはディストーションをもたらしません。曲率のセルには、法線光線角度ソルブがその面でアクティブであることを示すために「N」という文字が表示されます。

[無収差] (Aplanatic)

このソルブは、面を強制的に近軸マージナル光線に対して無収差にします。これらの特殊な面は球面収差、コマ、または非点収差をもたらしません。曲率のセルには、無収差ソルブがその面でアクティブであることを示すために「A」という文字が表示されます。

[エレメント パワー] (Element Power)

エレメント パワーは、以下の式で求められます。

このソルブは値 c2 を調整して、指定したエレメント パワーを維持します。このソルブは、2 つの隣接する面の 2 つ目にあると想定されています。面番号が 2 未満の場合、または主波長で n3 と n2 が同じである場合には無視されます。

[同心面] (Concentric Surf)

このソルブは、面が指定した面に対して同心円状になるように、面の曲率を適用します。指定した面が、ソルブを配置する面よりも前にある必要があります。セルには、面の同心ソルブがその面でアクティブであることを示すために「S」という文字が表示されます。

[同心半径] (Concentric Radius)

このソルブは、指定した面の中心と同じ点に対して同心円状になるように、面の曲率を適用します。指定した面が、ソルブを配置する面よりも前にある必要があります。セルには、半径の同心ソルブがその面でアクティブであることを示すために「R」という文字が表示されます。

[F ナンバー] (F Number)

このソルブは、面から射出するマージナル光線角度が -1/2F (F は近軸 F ナンバー) になるように、面の曲率を適用します。セルには、F ナンバー ソルブがその面でアクティブであることを示すために「F」という文字が表示されます。

[ZPL マクロ] (ZPL Macro)

ZPL マクロ ソルブについての詳細は、「ZPL マクロ ソルブの使用」を参照してください。曲率ソルブは曲率の単位、つまり曲率半径の逆数でデータを返す必要があります。

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