[単位] (Units)



[単位] (Units) 設定は、[システム エクスプローラ] (System Explorer) で使用できます。

[レンズ ユニット] (Lens Units) :

レンズ ユニットは、ほとんどのスプレッドシート エディタにおいて寸法の基準の単位を定義します。これらの寸法は、半径、厚み、入射瞳径、ノンシーケンシャル位置座標、その他 OpticStudio の大部分のパラメータなどのデータに適用されます。

レンズ ユニットには、ミリメートル、センチメートル、インチ、およびメートルの 4 つの選択肢があります。

横収差やスポット ダイアグラムなどのほとんどの撮像解析機能において、表示される単位はマイクロメートルです。マイクロメートルの記号は µm です。用語「ミクロン」も光学系では一般的に使用されます。ミクロンはマイクロメートルと同じです。波長は、必ずマイクロメートル単位で定義します。レンズ ユニットの選択は、波長の単位に影響を及ぼしません。

[光源単位] (Source Units) :

光源単位は、ノンシーケンシャル光源から放射される光束 (パワー) またはエネルギーの測定単位を定義します。この設定は、ノンシーケンシャル コンポーネント エディタで定義した光源に対して使用されるほか、物理光学解析でパワーと放射照度の定義にも使用されます。光源単位は、ワット、ルーメン、またはジュールのいずれかであり、接頭辞としてフェムト、ピコ、ナノ、マイクロ、ミリ、キロ、メガ、ギガ、またはテトラを選択して添付できます。放射測定解析にはワットが使用され、測光解析にはルーメンが、さらにエネルギー解析にはジュールが使用されます。放射測定と測光の単位の主な違いは、測光単位は人間の目の応答に重み付けした波長である点です。単位の詳細については、次節の表を参照してください。

[解析単位] (Analysis Units) :

解析単位は、放射照度 (放射測定) または照度 (測光) の測定単位を定義します。この設定は、ノンシーケンシャル コンポーネント エディタで定義した光源からの光線を受け取るディテクタに表示されるデータにのみ影響します。放射照度の単位は、ワット/単位面積であり、単位面積は平方メートル、平方センチメートル、平方ミリメートル、平方フィート、または平方インチです。照度の単位はルーメン/単位面積です。エネルギー密度の単位は、ジュール/単位面積です。単位の接頭辞であるフェムト、ピコ、ナノ、マイクロ、ミリ、キロ、メガ、ギガ、またはテトラがすべて対応しています。

以下に、OpticStudio における放射測定、測光、およびエネルギーの単位をまとめます。

放射測定、測光、およびエネルギーの単位

放射測定の単位 測光の単位 エネルギーの単位
光束

ワット

光束

ルーメン

ジュール
放射強度

ワット/ステラジアン

光度

ルーメン/ステラジアン = カンデラ

強度

ジュール/ステラジアン

放射照度

ワット/メートル2

ワット/センチメートル2

ワット/ミリメートル2

ワット/フィート2

ワット/インチ2

照度

ルーメン/メートル2 = ルクス = メートル - カンデラ

ルーメン/センチメートル2 = フォト

ルーメン/フィート2 = フィートカンデラ

放射照度

ジュール/メートル2

ジュール/センチメートル2

ジュール/ミリメートル2

ジュール/フィート2

ジュール/インチ2

放射輝度

ワット/ステラジアン - メートル2

輝度

ルーメン/ステラジアン - メートル2

放射輝度

ジュール/ステラジアン - メートル2

光学産業 (および OpticStudio) における残念な規則として、2 つのはっきり異なるものに用語「強度」を使用することが挙げられます。強度は一般に光線追跡アプリケーションと光学設計グループにおいて、ワットまたはルーメンの単位で測定される、単一光線で示される光束を定義するために使用されます。強度は、照明や放射測定の分野においても使用されますが、ここで使用される定義は、ワット/ステラジアンまたはルーメン/ステラジアン (カンデラ) の単位で測定される、立体角当たりの光束です。

OpticStudio は各光線に光束値を関連付けることにより、光線に関連付けられる電界ベクトルの二乗に等しいエネルギーを記録します。この光線がディテクタ オブジェクトに衝突すると、OpticStudio では放射照度 (光束/単位面積) の計算のためにピクセルで示される面積と、放射測定強度 (光束/立体角) の計算のためにピクセルで支援される立体角を計算します。これら 2 つによる単語「強度」の用途の違いは常に、OpticStudio で実施する解析の性質を考えることにより解決できます。

放射測定の単位と測光の単位の詳細については、「What doesn't OpticStudio do?」に記載のある「Handbook of Optics」を参照してください。

[アフォーカル モードでの単位] (Afocal Mode Units) :

アフォーカル モードでの単位は、マイクロラジアン、ミリラジアン、ラジアン、秒角 (1°の 1/3600)、分角 (1°の 1/60)、または度 (°) になります。アフォーカル モードの詳細については、ヘルプ ファイルで「アフォーカル像空間」を検索してください。

[MTF 単位] (MTF Units) :

フォーカル光学系の MTF 単位は、サイクル/ミリメートルまたはサイクル/ミリラジアンになります。サイクル/ミリメートルを使用する場合、MTF は像面の像空間内の空間周波数に関して計算されます。サイクル/ミリラジアンを使用する場合、MTF は物空間内の角周波数に関して計算されます。MTF の単位の選択が、解析、最適化、および公差解析を含むあらゆる MTF の計算に影響します。MTF の単位の選択肢は、アフォーカル モードでは使用しません。これは、アフォーカル モードの MTF は常にアフォーカル モードの単位ごとのサイクルを単位として使用するためです。

[CAD 単位] (CAD Units) :

CAD 単位は、OpticStudio 内のすべての CAD 形状の測定単位を定義します。この設定は、Parasolid ライブラリを使用して操作を実行するときに形状をどのようにスケーリングするかを決定します。Parasolid で形状を作成する場合、OpticStudio は OpticStudio と Parasolid 間のすべての「インターフェース」ポイントでのスケールの違いを考慮します。エクスポートされた CAD ファイルはすべて、指定された CAD 単位を使用して作成されます。ただし、ネイティブ Parasolid ファイルは常にメートル単位で作成されます。

デフォルトでは、CAD 単位はレンズと同じになるため、OpticStudio と Parasolid 間で形状のスケーリングは行われません。

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