[TCE] (TCE)
[TCE] (TCE) の値は、1E-6/K を単位とする熱膨張係数です。たとえば、厚み 10 mm の材料の温度が 10 K 変化したときの膨張量は、TCE × 1E-6 × 10 K × 10 mm で計算できます。
現在、OpticStudio は使用する温度範囲にかかわらず、線形の熱膨張をモデル化する TCE 値を使用しています。ガラス ベンダーが提供するカタログ値は、通常 -30 ~ +70℃ の温度範囲における TCE ですが、OpticStudio では、すべての温度範囲にこの値を適用します。
ガラス カタログで材料を定義すると、OpticStudio はその材料を使った面の半径、中央の厚み、その他のデータの熱膨張を、その材料に指定された TCE を使用して決定します。ただし、材料が固体ではなく気体や液体の場合、一般的にはそれらの熱膨張は材料のプロパティでは決まらず、マウント材料のエッジ厚で決まります。
このような特殊な場合、OpticStudio はガラス カタログの TCE の代わりに、レンズ データ エディタの TCE を使用してマウント材料の特性を定義する必要があります。ガラス カタログ内で材料の [熱膨張を無視] (Ignore Thermal Expansion) スイッチを設定することで、この機能が有効になります。
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