[光源 (オブジェクト)] (Source Object)
光源オブジェクトは、他の「親オブジェクト」に基づいたサイズと形状の光源を作成します。[ユーザー定義] (User Defined) オブジェクトや [ブール] (Boolean) オブジェクトなど、NSC エディタのどの既存オブジェクトを使用しても、[光源 (オブジェクト)] (Source Object) の形状を定義できます。親オブジェクトのプロパティへの変更は、[光源 (オブジェクト)] (Source Object) での光線の分布に動的な影響を及ぼします。親オブジェクトの形状を使用して、光線の開始位置と方向が決定されます。光線は、オブジェクト上の領域に均一に空間分布します。光線の角度分布は、以下の式で求められます。
θ は、体積の外側を指しているローカルの面法線から測定した角度を、x は、0.0 ~ 400.0 のユーザー定義パラメータを表します。x = 0.0 の場合、光線はすべての方向に等しい確率で、半球状に発せられます。x = 1.0 の場合、ランバーシアン分布になります。x >= 400.0 の場合、光線は面に対して常に垂直になります。
最善の結果を得るには、親オブジェクトは実体積である必要があります。親オブジェクトが面の場合、親オブジェクトの定義方法に応じて、面の片面または両面から光線が放射されることがあります。
光源から発せられた光線が親オブジェクトにすぐに到達しないようにする方法は 2 つあります。最初の方法は、定義の基になった親オブジェクトを無視するように [光源 (オブジェクト)] (Source Object) を設定することです。これにより、光源から光線が出るまで、光線で親オブジェクトが無視されるようになります (「[オブジェクトを無視] (Ignore Objects)」リストの定義を参照)。2 つ目の方法は、伝播前距離を定義することです。この距離は、描画公差よりは大きく、光源自体 (「[光源] (Sources) タブ」を参照) と相互作用するまで光線が正常に伝播する距離よりは小さい値とします。後者の方法は、光線と光源本体との相互作用が必要な場合に有効です。つまり、光源は空洞であるかくぼんでいるため、オブジェクトの一部から発せられた光線は、別のオブジェクトに到達する前にそのオブジェクトの別の部分に到達することがあります。
光源 (オブジェクト) は、親オブジェクトとは別の場所に配置できます。光源 (オブジェクト) を親オブジェクトに重ね合わせるには、[光源 (オブジェクト)] (Source Object) の基準オブジェクトを親オブジェクトに設定し (「基準オブジェクト」を参照)、位置とティルトの各値をゼロのままで残します。
パラメータは次のとおりです。
パラメータ番号 | 定義 |
1 ~ 5 | 「すべての光源オブジェクトで共通するパラメータ」を参照してください。 |
6 | 親オブジェクト番号。光源の形状の定義に使用されるオブジェクトの整数オブジェクト番号です。このオブジェクト番号は、NSC エディタの [光源 (オブジェクト)] (Source Object) のオブジェクト番号の前にある必要があります。 |
7 | [描画公差] (Chord Tolerance) : 描画公差により、光線の始点の位置決め精度が決まります。これは、光源のレンダリングに影響します。光源から光線をレンダリングまたは追跡するため、インポート済みファイルが、対象の形状を近似する三角形の一覧に変換されます。公差は、1 つの三角形と光源の実際の面との間の最大許容距離 (レンズ ユニット) を表します。公差値を小さくすると、より多くの三角形が追加されます。これにより、レンダリングの精度は向上しますが、計算速度は下がり、メモリ要件も増えます。デフォルト値であるゼロを設定すると、ほとんどの用途には十分なオブジェクトのサイズに関連付けられた描画公差が使用されます。 |
8 | [余弦係数] (Cosine Factor) : 前述の余弦のべき乗指数「x」。 |
LightningTrace での使用
この光源タイプは、LightningTrace ではサポートされていません。
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