感度解析
感度解析の場合、次のアルゴリズムを使用して各公差が個別に評価されます。
一時レンズが復元されます。
公差が評価されているパラメータは、最小極値に調整されます。たとえば、評価されている公差が TRAD で公称値が 100 mm の場合、最小公差を -0.1 mm にすると、半径が 99.9 に設定されます。公差がエレメントのティルトまたはディセンタである場合、変動をモデル化するために、必要に応じてダミー座標ブレークが挿入されます。TSDX、TSDY、TSTX、TSTY、TIRX、TIRY などの面のティルトまたはディセンタである場合、最初に面が標準タイプであるときは、イレギュラ面タイプが使用されます。
コンペンセータが調整されます。
生成された基準はレポートに出力されます。
最大公差についても、同様の手順が繰り返されます。
この基本アルゴリズムは、各公差オペランドに対して繰り返されます。
感度解析の値の傾向としていえることは、一般的に値の範囲が緩すぎる公差はその他の公差に比べて、基準値の増大の要因になっているということです。設計者はこの手法を使用することにより、ティルトやディセンタなどの一部のエラーの影響を受けやすい面を特定できるようになります。また、各エラーが与える影響は通常、面ごとに異なります。感度解析は、どの公差を狭め、どの公差を緩めるのかを判別する助けになります。また、最適な (および最小の) 数のコンペンセータと、必要な調整範囲を見つけるのに有効です。この機能にはほかにも多くの用途があります。たとえば、レンズ マウントの設計時に補償の効果を最大化させる際に使用します。
感度解析は、どの公差を狭め、どの公差を緩めるのかを判別する助けになります。
出力は膨大な量になることがあります。特に、多くのエレメントとそれに対応する多数の公差を含むレンズではそういえます。多くの場合、エレメントのそれぞれの公差に対する感度は、使用可能なすべての公差で大きく異なります。[ワースト表示] (Show worst) コントロールは、最も悪影響を与えている公差の概要を示す際に非常に便利です。このコントロールでは、基準への貢献度に応じて公差がソートされた後、それらが降順で出力されるからです。[ワースト以外を非表示] (Hide all but worst) コントロールでは、最も悪影響を与えている公差が対象の場合は、それ以外の大部分の出力を無効にします。
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