MTF データ

MTF データに関するオペランド
GMTA、GMTS、GMTT、MECA、MECS、MECT、MSWA、MSWS、MSWT、MTFA、MTFS、MTFT、MTHA、MTHS、MTHT
名前 説明
GMTA

サジタル方向とタンジェンシャル方向での応答の幾何光学的 MTF の平均値。パラメータは次のとおりです。

Samp: サンプリング数を大きくすると、結果の正確さは高くなりますが、計算時間は長くなります。許容できる正確さが得られる計算を確認するために、この値を 1 から始めて、目的の正確さが得られるまでサンプリング数を大きくしていきます。優れた最適化を実現するうえで極端な精度が必要になるわけではありません。通常は、有効数字 3 桁の精度があれば十分です。

Wave: 使用する波長の番号 (多色の場合は 0 を使用します)。

Field: 視野番号。

Freq: MTF 単位で表した空間周波数 (「[MTF 単位] (MTF Units)」を参照してください)。

!Scl: ゼロを指定すると、回折限界を使用して計算結果がスケーリングされます (推奨)。ゼロ以外を指定すると、スケーリングは実行されません。

Grid がゼロの場合、まばらなサンプリング積分手法を使用して MTF が計算されます。高速な幾何光学的 MTF アルゴリズムで正確な結果が得られるのは、アポダイゼーションが少ないか、または存在しない円形または楕円形の瞳を持つ光学系のみです。この前提が成立しない光学系では、Grid を 1 に設定します。GMTA、GMTS、および GMTT で使用する高速なサンプリング方法は、幾何光学的 MTF 解析機能と直接には関連していません。MTF オペランドで使用する計算方法は、必要とする空間周波数が 1 つのみなので、解析機能で使用するアルゴリズムよりもはるかに高速であることが普通です。幾何光学的 MTF 解析機能で使用するグリッドベースのアルゴリズムを代替手法として選択するには、Grid を 1 に設定します。妥当な範囲で MTF が優れていれば (5% を超える程度)、グリッドベースのアルゴリズムはデフォルトのアルゴリズムより動作が遅いことが普通です。一方、収差がきわめて大きく、得られる MTF がきわめて小さい場合は、グリッドベースのアルゴリズムの方が短時間で収束します。

タンジェンシャルとサジタルの両方向の MTF が必要な場合は、GMTT オペランドと GMTS オペランドを互いに隣接する行に記述すると、それらのオペランドが同時に計算されます。一般的には、幾何光学的 MTF の方が回折 MTF より演算が速いので、最適化では効果的です。「最適化の実行」を参照してください。

GMTS サジタル応答の幾何光学的 MTF。「GMTA」を参照してください。
GMTT タンジェンシャル応答の幾何光学的 MTF。「GMTA」を参照してください。
MECA

Moore-Elliott コントラスト法による応答 (サジタル応答とタンジェンシャル応答との平均値)。Moore-Elliott コントラスト法を使用して、指定した空間周波数で MTF を最適化するオペランドです。Moore-Elliott コントラスト法の詳細については「MTF の最適化」を参照してください。パラメータは次のとおりです。

Wave: 使用する波長の番号。

Field: 視野番号。

Freq: 空間周波数。フォーカル光学系ではサイクル/ミリメートル、アフォーカル光学系ではサイクル/アフォーカル単位 (「アフォーカル モード単位」を参照) で表します。

「Hx、Hy、Px、および Py」を参照してください。関連するオペランド MECS と MECT の説明も参照してください。

MECS Moore-Elliott コントラスト法によるサジタル応答。詳細については、MECA の説明を参照してください。
MECT Moore-Elliott コントラスト法によるタンジェンシャル応答。詳細については、MECA の説明を参照してください。
MSWA サジタル応答とタンジェンシャル応答の平均値とした変調方形波伝達関数。詳細については「MTFA」を参照してください。
MSWS サジタル応答の変調方形波伝達関数。詳細については「MTFA」を参照してください。
MSWT タンジェンシャル応答の変調方形波伝達関数。詳細については「MTFA」を参照してください。
MTFA

サジタル応答とタンジェンシャル応答の平均値とした回折変調伝達関数。パラメータは次のとおりです。Samp: サンプリング数を大きくすると、結果の正確さは高くなりますが、計算時間は長くなります。許容できる正確さが得られる計算を確認するために、この値を 1 から始めて、目的の正確さが得られるまでサンプリング数を大きくしていきます。優れた最適化を実現するうえで極端な精度が必要になるわけではありません。通常は、有効数字 3 桁の精度があれば十分です。MTF の計算に使用できるアルゴリズムは 2 種類あります。Grid がゼロの場合 (推奨)、MTF の計算ではまばらなサンプリング積分手法が使用されます。MTFA、MTFS、および MTFT で使用する高速なサンプリング方法は、MTF 解析機能と直接には関連していません。MTF オペランドで使用する計算方法は、必要とする空間周波数が 1 つのみなので、解析機能で使用するアルゴリズムよりもはるかに高速であることが普通です。MTF 解析機能で使用するグリッドベースのアルゴリズムを代替手法として選択するには、Grid を 1 に設定します。妥当な範囲で MTF が優れていれば (5% を超える程度)、グリッドベースのアルゴリズムはデフォルトのアルゴリズムより動作が遅いことが普通です。一方、収差がきわめて大きく、得られる MTF がきわめて小さい場合は、グリッドベースのアルゴリズムの方が短時間で収束します。

Wave: 使用する波長の番号 (多色の場合は 0 を使用します)。

Field: 視野番号。回折限界 MTF を抽出するには、フィールドを 0 に、グリッド パラメーターを 1 に設定します。MTFS、MTFT、MTFN、および MTFX オペランドにも同様のオプションを使用できます。

Freq: MTF 単位で表した空間周波数 (「[MTF 単位] (MTF Units)」を参照してください)。サンプリング設定が低すぎて MTF を正確に計算できない場合、MTF オペランドにはすべてゼロが返されます。

タンジェンシャル応答とサジタル応答の MTF が両方とも必要な場合、MTFT オペランドと MTFS オペランドを隣接する行に配置すると、それらのオペランドが同時に計算されます。「最適化の実行」を参照してください。

Data Type: 返されるデータを指定します。0 を指定すると変調振幅、1 を指定すると実数部、2 を指定すると虚数部、3 を指定すると位相 (度数) がそれぞれ返されます。これらの値は、MTFA、MTFS、および MTFT の各オペランドでのみ指定できます (矩形波での同等オペランドでは指定できません)。

説明 :

回折限界 MTF タンジェンシャル (MTFT) とサジタル (MTFS) は、回転対称系は同じです。MTFT オペランドの値は、[メリット ファンクション エディタ] (Merit Function Editor) で単一の [空間周波数] (Spatial Frequency) (Freq) で、フィールド = 0 および グリッド = 1 を設定することで取得できます。非対称回転系の場合、MTF タンジェンシャル (MTFT) とサジタル (MTFS) は、単一の空間周波数 (Freq) で異なる可能性があります。

MTFS サジタル応答の変調伝達関数。詳細については「MTFA」を参照してください。
MTFT タンジェンシャル応答の変調伝達関数。詳細については「MTFA」を参照してください。
MTHA

サジタル応答とタンジェンシャル応答の平均値としたホイヘンス変調伝達関数。このオペランドは、ホイヘンス計算手法を使用して、回折 MTF を計算します (「[ホイヘンス MTF] (Huygens MTF)」を参照してください)。パラメータは次のとおりです。

Samp: 瞳のサンプリング数。1 を指定すると 32 × 32、2 を指定すると 64 × 64 となり、以下同様に続きます。瞳と像の両方でサンプリング数が同じであることが前提です。

Wave: 使用する波長の番号 (多色の場合は 0 を使用します)。

Field: 視野番号。

Freq: MTF 単位で表した空間周波数 (「[MTF 単位] (MTF Units)」を参照してください)。サンプリング設定が低すぎて MTF を正確に計算できない場合、MTF オペランドにはすべてゼロが返されます。

Pol?: 偏光を無視する場合は 0、偏光を考慮する場合は 1 に設定します。

All Conf?: このオペランドの前にある最後の CONF オペランドで定義した現在のコンフィグレーションを使用する場合は 0、すべてのコンフィグレーションでの結果を合計する場合は 1 に設定します。このオプションの詳細については、「[ホイヘンス MTF] (Huygens MTF)」を参照してください。

Ima Delta: 計算に使用する像のデルタをマイクロメートルの単位で表した値。ゼロに設定すると、デフォルトの像のデルタが使用されます。

タンジェンシャルとサジタルの両方向の MTF が必要な場合は、MTHT オペランドと MTHS オペランドを互いに隣接する行に記述すると、それらのオペランドが同時に計算されます。「最適化の実行」を参照してください。

MTHS サジタル応答のホイヘンス変調伝達関数。詳細については、「MTHA」を参照してください。
MTHT タンジェンシャル応答のホイヘンス変調伝達関数。詳細については、「MTHA」を参照してください。

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