ISOC: ピーク - バレーの回転対称イレギュラリティの公差 (RSI)

オペランドの目的

ISOC オペランドは、ピーク- バレーの RSI (回転対称イレギュラリティ) の項をターゲット面に追加します。ISO-10110-5 表面形状公差 に規定されているように、このオペランドは図面注記 3/A(B/C)C に対応します。

オペランドの動作

公差処理中、このオペランドは、複合アドオン面として追加されたゼルニケ標準サグ面を使用して、ターゲット面にサグを追加します。追加されたサグは、ゼルニケ標準サグ式に従い、c=k=αi=0、ゼルニケ多項式 11、22、37、56 を使用して、ピストンを削除します。

アパチャー

ターゲット面に円形の軸外アパチャーがある場合、[複合] (Composite) プロパティで傾斜とディセンタを調整することにより、ゼルニケ標準サグ面が軸外面の頂点に配置されます。新しい面のクリア半直径は、ターゲット面のアパチャー半直径に設定されます。ターゲット面にアパチャーがない場合は、クリア半直径に設定されます。現時点では円形以外のアパチャーはサポートされていません。

入力

ISOC オペランドの入力は次のとおりです。Surf、Units、StatisticsNominal、Min、および Max

Surf : [レンズ データ エディタ] (Lens Data Editor) 内のターゲット面の行番号。

Units:最大値の単位の選択。0 = ナノメートル単位で、現在のところ唯一のオプションです。

Statistics:0 = モンテカルロ解析中は常に P-V RSI の最大値を使用します。1 = ガウス分布から P-V RSI 値を選択します。

Nominal:このオペランドの公称値は常に 0 であり、RSI が追加されていないことを示します。

Min:常に -Max に設定されます。

Max:面に追加する最大 P-V RSI を指定します。

感度解析

感度解析では、P-V RSI の 2 つのケースについて基準への影響が評価されます。-Max+Max

モンテカルロ解析

モンテカルロ解析では、平均 Max/2、標準偏差 σ = Max/8 のガウス分布から 0 から Max までの P-V RSI のランダム値が選択され、0 未満および Max を超える値は切り捨てられます。

ISOCとISOBの相関関係

ISOC もターゲット面に適用すると、ISOB と ISOC が相関し、B (合計 P-V イレギュラリティ) と C (P-V 回転対称イレギュラリティ) が同時に満たされます。ISOB オペランドのゼルニケ標準サグ面では、回転対称項がゼロに設定されます。 A11 = A22 = A37 = 0. ISOC オペランドのゼルニケ標準サグ面には、A11、A22、A37、および A56 項が含まれます。
係数値は、ISOC 面の P-V が満たされるように選択され、ISOB 面と ISOC 面の合計は、ISOB オペランドの [最大] (Max) 値で指定された合計 P-V イレギュラリティを与えます。
ISOC [最大] (Max) 値は ISOB [最大] (Max) 値より小さくなければなりません。
RSI からピストン項を削除したので、アパチャーの頂点に当たる光線は変化せず、位相も取得されないことに注意してください。
ISOC が面に複数回適用される場合、モンテカルロ ファイルの関連する LDE 行の前の値が上書きされます。オペランドの最後の出現のみがモンテカルロ ファイルに存在します。

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