[グローバル最適化] (Global Optimizer)





[グローバル最適化] (Global Optimizer) は、[最適化] (Optimize) タブの [グローバル最適化] (Global Optimizers) にあります。この機能では、所定の評価関数と変数群の下で可能最適な設計となるグローバル最適化の検索を開始します。



詳細は、「最適化の概要」の「グローバル最適化アルゴリズム」を参照してください。

設定 :

[アルゴリズム] (Algorithm) このアルゴリズムのコントロールでは、DLS (減衰最小二乗法) または OD (直交降下法) を選択できます。大半の結像光学系では DLS アルゴリズムが適しています。OD は、照明光学系など、ノイズが多く、精度が低い評価関数に適しています。詳細は、「最適化の実行」を参照してください。

[コア数] (# of Cores) 最適化タスクの分散先とするコアの数を選択します。CPU が 1 つのみのコンピュータでも、複数の CPU を指定できます。この場合、1 つの CPU 上で複数のタスクが時分割処理によって実行されます。デフォルトの設定は、オペレーティング システムで検出されたプロセッサ数です。

[保存数] (# To Save) 保存するレンズの数を選択します。

OpticStudio では、当初のファイルが GLOPT_xxxx_001.ZMX から GLOPT_xxxx_nnn.ZMX までの新規 OpticStudio フォーマット ファイルにコピーされます。xxxx は OpticStudio のインスタンスに割り当てられた番号、nnn は、保存するファイルの最大数です。OpticStudio の複数のインスタンスで同時にグローバル最適化機能を実行する場合は、それぞれのインスタンスで保存されたファイルを番号 xxxx で識別できます。

つづいて、定義した範囲から抽出されたレンズ パラメータのさまざまな組み合わせが検討されます。新規のレンズの最適化が十分であると判断されるまで、そのレンズに対する最適化が継続します。

新規のデータが作成されるたびに、そのレンズの評価関数が、それまでに得られた評価関数が最も優れているレンズと比較されます。そのレンズは、最適なレンズの一覧の中で適切な位置に置かれ、必要に応じて他のレンズ ファイルの名前が変更されます。このレンズの評価関数が、最適なレンズの一覧にあるどのレンズよりも大きい場合、そのレンズは破棄されます。このサイクルは無限に繰り返されます。最適なレンズの一覧の中で評価関数が最も劣るレンズよりも優れたレンズが新たに検出されると、そのレンズはこの一覧の中で適切な位置に配置されます。数百のレンズが置き換えられた後で得られたレンズ群には (何万点ものレンズの評価が必要になる場合があります)、きわめて優れた設計がいくつか記録されている可能性があります。そこまではいかなくても、いくつかの有望な形態が収録されていると考えられます。

[グローバル サーチ] (Global Optimization) ダイアログ ボックスには、それまでに検出された上位 10 個の最適なレンズの評価関数も表示されます。保存するレンズの数が 11 個以上である場合、そのファイルはディスクには保存されますが、評価関数は表示されません。

このアルゴリズムは、最適なレンズの一覧を周期的に参照し、それらのレンズを改善できるかどうかを確認します。  改善できたレンズがあると、この一覧に追加されます。新しいレンズと基本設計が同一の古いレンズがあると、古いレンズが破棄されます。この処置は、最適なレンズの一覧に多様性を保持することを目的としています。このようにしないと、最適なレンズの一覧にあるレンズがすべて同じような設計のものになる可能性があります。

[自動更新] (Auto Update) チェックしておくと、それまでより優れた評価関数が見つかるたびに、開いているすべてのウィンドウが更新されます。更新中のユーザー インターフェイスの応答性を維持するために、ウィンドウの最高更新頻度は 5 秒に 1 回になっています。

[開始] (Start) 最適化を開始します。

[再開] (Resume) は、[開始] (Start) ボタンに似ていますが、[再開] (Resume) では最初に既存の GLOPT_xxxx_nnn ファイルが読み込まれ、それらの現在の評価関数が最適なレンズの一覧に置かれます。

これにより、前回の実行が終了したときの状態から検索が始まります。[再開] (Resume) では、既存の最適なファイルは削除されませんが、[開始] (Start) ではそれらのファイルが削除され、現在のレンズ データ エディタに記述されているレンズに基づいて新規の検索が始まります。相互に関連性のないファイルがレンズ データ エディタにあるときに [再開] (Resume) を選択すると、レンズ データ エディタとメリット ファンクション エディタにある現在のデータを使用して最適化が試みられますが、それぞれの評価関数では比較の目的で古い GLOPT ファイルが使用されます。

[停止] (Stop) 実行中の最適化を停止し、制御をダイアログ ボックスに戻します。アルゴリズムで実行している処理内容に応じて、直ちに終了することもあれば、終了に数秒を要することもあります。アルゴリズムが終了したところで [終了] (Exit) をクリックします。

任意の GLOPT_xxxx_nnn.ZMX ファイルを開いて別の解析を開始できます。

[終了] (Exit) [グローバル最適化] (Global Optimizers) ダイアログ ボックスを閉じます。最適化の実行中は [終了] (Exit) が有効になりません。有効になっている [終了] (Exit) を選択すると、ダイアログ ボックスが閉じ、現時点の最適化で得られた最良の値で光学系が更新されます。

[保存] (Save) 現在の設定を OpticStudio のコンフィグレーション ファイルに保存します。

[読み込み] (Load) 保存されているコンフィグレーションをロードします。

[リセット] (Reset) 設定をデフォルトの値に復元します。

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