[ガラスのフィッティング] (Glass Fitting)





単一の温度のガラス分散データまたは一定の温度範囲における熱分散をフィッティングします。



[フィッティング タイプ] (Fit Type) [屈折率データ] (Index Data) または [屈折率の温度データ] (Thermal Index Data) のいずれかを選択します。

[分散式] (Formula) 使用するガラス分散式の名前を選択します。分散式の詳細な説明は、「ガラスの分散式」を参照してください。

[データ ファイル] (Data File) 分散データが保存されたデータ ファイルの名前。屈折率データをフィッティングする場合のファイル拡張子は IND です。屈折率の温度データをフィッティングする場合のファイル拡張子は TID です。ファイル フォーマットの詳細については、下記の説明を参照してください。

[カタログへ追加] (Add To Catalog) ここで [なし] (None) を選択すると、データがフィッティングされ、レポートが生成されますが、カタログへのデータ追加は行われません。ガラス カタログ名を選択すると、フィッティングしたデータが指定したカタログに追加されます。OpticStudio に付属するカタログにはガラス データを追加できないことに注意してください。したがって、ここには OpticStudio に付属するカタログ以外の名前だけが一覧表示されます。カタログ名が 1 つも表示されない場合は、まず新規カタログを作成する必要があります。作成方法についての詳細は、「新規カタログの作成」を参照してください。

[ガラス名] (Glass Name) 選択したガラス カタログに追加するガラスの名前。

説明

この機能は、2 種類のファイル フォーマットとフィッティング アルゴリズムをサポートします。屈折率データの場合、テキスト ファイルの拡張子を IND にする必要があります。ファイルの先頭行には、TEMPERATURE というキーワードの後に、そのデータを測定した際のガラスの温度を摂氏で記述します。次の行には、PRESSURE というキーワードに続いて、周辺空気圧を大気圧 (atm) 単位で記述します。これらの行のいずれか、または一方を省略した場合のデフォルト値は、20℃、1 atm です。残りの行には、波長と屈折率の 2 つの列からなるデータを記述します。波長の値は、指定した温度と気圧の空気中で測定した波長の値をミクロン単位で記述します。屈折率は、最初の 2 行で指定した温度と気圧における空気を基準とする必要があります。波長と屈折率のデータは、気圧が 1.0 atm で基準温度の空気における値を基準とした値に自動的に変換されたうえでフィッティングされます。サンプル ファイルを以下に示します。

TEMPERATURE 20
PRESSURE 1.0
0.3500000  1.5391663
0.4500000  1.5253195
0.5500000  1.5185224
etc...

屈折率データの場合、フィッティングできるデータ点は、最大 1,000 個です。

屈折率の温度データの場合、テキスト ファイルの拡張子は TID とする必要があります。先頭行には、PRESSURE というキーワードに続いて、周辺空気圧を大気圧 (atm) 単位で記述します。この値を省略した場合のデフォルト値は 1.0 atm です。残りの行には、温度、波長、屈折率の 3 列からなるデータを記述します。最初のデータ点の温度で、ガラスの基準温度を定義します。基準温度のデータを最初に記述することが重要です。その他の温度のデータは、その後の行に記述します。温度の単位は、すべて摂氏とします。波長は、基準温度および圧力の空気中で測定した値をミクロン単位で記述します。各データポイントの温度における屈折率値は、PRESSURE 引数で定義された圧力とガラスの基準温度における空気に対する相対値である必要があります。波長と屈折率データはフィッティング前に、気圧 1.0 atm における空気を基準とした値に自動変換されます

。サンプル ファイルを以下に示します。

PRESSURE 0.0
20.0000000  0.3500000  1.5391663
20.0000000  0.4500000  1.5253195
20.0000000  0.5500000  1.5185224
20.0000000  0.6500000  1.5145203
etc...
-20.0000000  0.3500000  1.5391663
-20.0000000  0.4500000  1.5253195
-20.0000000  0.5500000  1.5185224
-20.0000000  0.6500000  1.5145203
etc...
40.0000000  0.3500000  1.5391663
40.0000000  0.4500000  1.5253195
40.0000000  0.5500000  1.5185224
40.0000000  0.6500000  1.5145203
etc...

基準温度のフィッティングに使用できるデータ点の数は最大 1,000 個です。フィッティング可能な、すべての温度および波長のデータ点の総数は、使用できるメモリ容量によってのみ制限されます。フィッティングの精度は入力するデータの精度で決まることに注意してください。各波長に 6 点以上、可能ならば 12 個を上回るデータ点を記述してください。また、少なくとも 6 つの異なる温度のデータを用意してください。1 つの温度に約 30 点以上のデータ点を使用しても、フィッティング時間が増えるだけで精度は向上しない傾向にあります。

他のデータ フィッティング同様、適切な精度が得られているか、データの使用前にフィッティング結果を入念に確認する必要があります。フィッティングに使用したデータ点に含まれていない温度と波長における、フィッティング関数による屈折率データを確認することが特に重要です。データ点がまばらな場合、それらの間の温度や波長では、分散式が妥当な値からある程度乖離する場合があるためです。

IND ファイルと TID ファイルは、どちらも <glass> フォルダに保存する必要があります (「[フォルダ] (Folders)」参照)。

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