シリンダ状フレネル
シリンダ状フレネル面は、フレネル レンズ特性を定義する独立した多項式非球面円柱関数を含む多項式非球面シリンダ基質を備えています。面の基板のサグは、以下の式で求められます。
光線 - 面の交差位置を計算するために、以前の式が使用されます。交差位置が見つかると、面の屈折 (または反射) がフレネル フェーセットのローカルな傾斜により決定されます。フレネル フェーセットの形状は、独立の係数を含む同一式により記述されます。
曲率 (記号 c)、コーニック定数 (記号 k)、およびすべての多項式係数は、面の基板サグとフレネル部に依存しません。面における屈折はフレネル サグのみを考慮するのに対し、光線と面の交差位置は基板のサグにのみ依存します。
基板サグの半径、コーニック、および多項式の項はすべて、レンズ データ エディタで指定されます。フレネル サグ項は、追加データ ファイル内で追加データ値として指定されます (「[面のプロパティ] (Surface Properties)」の「[インポート] (Import)」セクションを参照)。しかし、追加データ ファイルはフレネル サグの半径ではなく曲率 (半径の逆数) を使用します。使用するパラメータと追加データ値について、以下の表にまとめます。
シリンダ状フレネル面のパラメータ定義
| パラメータ番号 | 定義 |
| 1 ～ 8 | α1 ～α8 |
| 13 | 非球面多項式の最大項数、n。最大値は 8。 |
| 14 | フレネル面の Y 方向曲率 (半径ではない)。このパラメータは、面の屈折に影響を及ぼすが、基板の形状には影響しない。 |
| 15 | フレネル面の Y 方向のコーニック定数。このパラメータは、面の屈折に影響を及ぼすが、基板の形状には影響しない。 |
| 16 | y^2 の係数。 |
| 17 | y^4 の係数。 |
| ... | ... |
| 23 | y^16 の係数。 |
「非球面多項式の最大項数」は、フレネル サグの計算に使用する多項式の最大項を指定するために使用します。この数は光線追跡の計算速度を上げるために設定するもので、この数を超える項は無視されます。複素面モデルと同様に、このモデルの精度と妥当性の評価、特に、作製の決定が考えられる場合には、細心の注意を払う必要があります。
平面ではないフレネル面を通じて位相を正確に計算する方法がないため、レンズの説明に非平面基板のフレネル面がある場合には、OPD 収差図、MTF、およびゼルニケ係数のような OPD データを必要とする計算はサポートされません。
次へ :