[アーカイブ] (Archive) グループ



OpticStudio で中心となるレンズ ファイルは、その名前の末尾に拡張子 ZMX が付加されます。OpticStudio ではこのほかにも多くのファイルを使用して重要なデータを定義します。このようなファイルとして、ガラス カタログと分布屈折率データ カタログ、コーティング データ ファイル、ユーザー定義アパチャー ファイル、CAD 形式ファイル、バルク散乱データと面散乱データ、外部定義の DLL ファイル、ZPL マクロなどがあります。これらのデータ ファイルは膨大な数になることが多いうえ、さまざまなフォルダに保存されているので、これらの散在するファイルをすべてバックアップしてアーカイブ化する作業は繁雑で間違いが発生しやすいものになります。共同作業者に電子メールでレンズ設計を送付する場合にも、同様の問題が発生します。すべてのファイルを収集し、バックアップしたうえで保存または送付する必要があるからです。設計とすべての参照先ファイルを完全に復元するには、OpticStudio がそれらのファイルを探し出せるように、すべてのファイルを正しいフォルダに復元する必要があります。
この機能は、データのバックアップと復元に関するこの問題を解決します。このバックアップ プロセスでは、設計で使用するすべてのデータとファイルを収集し、1 つのアーカイブ ファイルに保存します。このデータとファイルには、バックアップのアーカイブを作成したときに開いていたすべての解析ウィンドウで使用していたすべてのデータとファイルも含まれます。OpticStudio のアーカイブ形式 (ZAR) は、光学設計の完全なバックアップを 1 つのファイルで実現するソリューションです。
設計で使用した各ファイルの完全なコピーを ZAR ファイルに保存することでアーカイブが機能します。元のフォルダ情報は保存されず、ファイル タイプ、ファイル名、およびファイル データのみが保存されます。たとえば、設計で使用していたあらゆる AGF ガラス カタログが ZAR ファイルに収められます。その ZAR ファイルから設計を復元すると、そこに保存されていた AGF ファイルが作成されてガラス カタログの現在のフォルダに置かれます。この手順を使用すると、ZAR ファイルの作成で使用したコンピュータとは異なるドライブ名とフォルダ名をガラス カタログに使用している別のユーザーのコンピュータでも、その ZAR ファイルを復元できます。
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