ゾーン プレート

この面は、フレネル ゾーン プレート (FZP) をモデル化するために使用します。FZP は、さまざまな深さの環状ゾーンの切り出しまたはエッチングが行われた後の屈折面または反射面で構成されます。通常は、溝の間の空間が波長と比べて大きいので、FZP は回折デバイスではなく、完全な屈折デバイスです。環状ゾーンの深さがさまざまなので、材料の中での光路長の変化に起因して、ビームのゾーンごとに互いにわずかな位相差が発生します。

FZP は、面のローカルの深さを変更することでモデル化されます。ゾーンの側面に到達する光線によるエッジ効果や、エッジからの回折は無視されます。FZP は、各ゾーンの正規化された光学的厚みによって定義されます。各ゾーンは固定半径の間隔で離されており、最大 240 個のゾーンを定義できます。3 つのパラメータ値として、モード、Δr、基準波長λ0 が必要です。

モードがゼロの場合、ステップは補間されず、各ゾーンには一定の光学的厚みが生じます。この結果、階段のような不連続な位相ステップが生まれます。モードが 1 の場合は、隣接するゾーン間で光学的厚みが補間されます。位相は連続するようになりますが、一般的に、位相の最初の導関数はゾーン境界において不連続になります。「Δr」は、隣接するゾーン間の半径ステップ (レンズ ユニット) です。「基準波長」は、光学的厚みを正規化するために使用する μm 単位の波長です。たとえば、FZP が屈折率 1.55 の材質と屈折率 1.00 の空気の間の境界を定義し、基準波長が 0.45 μm の場合、1 つの波の光学的厚みは以下の溝の深さに対応します。

光学的厚みを 1.0 に設定すると、この厚みが実際の溝の深さになります。OpticStudio では、便宜上の理由から、この正規化された光学的厚みを使用します。基準波長で位相の 1/2 波長をもたらすゾーンを指定するには、光学的厚みを「0.5」と入力します。その他の波長では、2 つの隣接する媒質の分散に応じて、位相が上記の値より大きくなる場合も小さくなる場合もあります。光学的厚みは、Δr の間隔で並んだ n 個の点、r1、r2、r3、...n で定義します。これらの項は、インポートする追加データ ファイルの最初のデータ列で指定します (「[面のプロパティ] (Surface Properties)」の「[インポート] (Import)」セクションを参照)。残りの項は、追加データ ファイルの列 2 から列 n+1 で定義します。

ゾーン プレート面のパラメータ定義

パラメータ番号 定義
0 モード
1 Δr
3 基準波長
13 点の数 (最大 240 個)
14 Δr での光学的厚み
15 2 Δr での光学的厚み
16 3 Δr での光学的厚み
n (n-13) Δr での光学的厚み

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