[光源 (楕円)] (Source Ellipse)

[光源 (楕円)] (Source Ellipse) は、光線を発する平らな楕円面です (オプションで環状面を指定できる)。各光線は、楕円面上から均一な分布で発せられますが、光線方向の分布は次のいずれかの傾向になります。

a) すべての光線は、光源を基準にして配置された 1 つの点から発せられたように見えます。この点の位置は、後述するパラメータ リストで定義します。このモードで使用する光源は、結像の点光源のように機能します。

b) 光線は、次のような余弦分布として発せられます。

指数 Cn は、非整数値を含む 0 ~ 100 の任意の値を、θ はローカルの面法線から測定した角度を表します。Cn が大きいほど、分布範囲は狭くなります。Cn = 1.0 の場合、ランバーシアン分布になります。

この分布は、ローカル座標の Z 軸を基準に回転対称になります。

c) 光線は、次のようなガウス分布として発せられます。

l と m は、X 軸方向および Y 軸方向にある光線の方向余弦を、Gx と Gy は定数を表します。この分布を使用すると、X 方向または Y 方向にそれぞれ異なる遠視野パターンを定義できます。Gx と Gy が大きいほど、それぞれの方向の分布範囲は狭くなります。

光線分布の性質は、パラメータ値で定義されます。Cn、Gx、Gy がすべてゼロの場合、すべての光線が仮想的な点光源から発せられたように見えます。Cn が 1.0 以上の場合、(光源の距離または Gx と Gy の設定に関係なく) 余弦分布が生成されます。Cn がゼロでも、Gx と Gy がゼロ以外の場合、ガウス分布が生成されます。

この光源の定義に使用するパラメータは次のとおりです。

パラメータ番号 定義
1 ~ 5 すべての光源オブジェクトで共通するパラメータ」を参照してください。
6 [X 半幅] (X Half Width) : レンズ ユニットでの X 方向半幅。
7 [Y 半幅] (Y Half Width) : Y 半幅 (レンズ ユニット)。
8 [光源の距離] (Source Distance) : 見かけ上の光源 (点) から光源 (オブジェクト) 位置までのローカル座標の Z 軸に沿った距離。これは正の値または負の値を指定できます。ゼロの場合、光線は平行です。正の値の場合、見かけ上の光源 (点) はオブジェクトの背後にあります。Cn、Gx、Gy がすべてゼロの場合にのみ考慮されます。
9 [余弦指数] (Cosine Exponent) : 余弦項のべき乗数。これは前述の余弦分布式の Cn です。このパラメータがゼロでない場合、光線の余弦では、Sobol サンプリングがサポートされません。
10 [ガウシアン Gx] (Gaussian Gx) : ガウス分布の X 項。Cn がゼロでない場合は無視されます。このパラメータがゼロでない場合、光線の余弦では、Sobol サンプリングがサポートされません。
11 [ガウシアン Gy] (Gaussian Gy) : ガウス分布の Y 項。Cn がゼロでない場合は無視されます。このパラメータがゼロでない場合、光線の余弦では、Sobol サンプリングがサポートされません。
12 [光源 X] (Source X) : 光線を発する光源 (点) の X 座標。[光源の距離] (Source Distance) がゼロの場合、[光源 X] (Source X) パラメータは、コリメートされた光束の X 方向余弦になります。Cn、Gx、Gy がすべてゼロの場合にのみ考慮されます。
13 [光源 Y] (Source Y) : 光線を発する光源 (点) の Y 座標。[光源の距離] (Source Distance) がゼロの場合、[光源 Y] (Source Y) パラメータは、コリメートされた光束の Y 方向余弦になります。Cn、Gx、Gy がすべてゼロの場合にのみ考慮されます。
14 [最小 X 半幅] (Min X Half Width) : レンズ ユニットでの最小 X 方向半幅。環状領域を定義するには、ゼロより大きくて X 半幅より小さな値を使用します。このパラメータがゼロでない場合、光線の座標では、Sobol サンプリングがサポートされません。
15 [最小 Y 半幅] (Min Y Half Width) : レンズ ユニットでの最小 Y 方向半幅。環状領域を定義するには、ゼロより大きくて Y 半幅より小さな値を使用します。このパラメータがゼロでない場合、光線の座標では、Sobol サンプリングがサポートされません。

LightningTrace での使用

結像の点光源として光源がモデル化されている場合、X 半幅と Y 半幅 (パラメータ 6、7) および光源 X 値と光源 Y 値 (パラメータ 12、13) は、光源の角度分布の計算に関与します。それ以外の場合は、これらのパラメータは LightningTrace の結果に影響を与えません。光源のサイズと空間分布は無視されるため、X と Y の最小半幅 (パラメータ 14、15) は、LightningTrace によってゼロとして処理されます。コリメートされた入力ビームは、LightningTrace ではモデル化できないことに注意してください。光源の距離 (パラメータ 8)、余弦指数 (パラメータ 9)、および X と Y のガウス項 (パラメータ 10、11) がすべてゼロの場合、LightningTrace によってビームの光束がゼロとして返されます。

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