放射状グレーティング
放射状グレーティング面は回折グレーティング面と似ていますが (「回折グレーティング」を参照)、グレーティング線に放射対称があること、グレーティング線の間隔が面全体で変化すること、基板が偶数次非球面形状であること (「偶数次非球面」を参照) が異なっています。平面グレーティングの場合、グレーティングまで追跡される光線は、以下の式に従って屈折します。
ここで d はグレーティング間隔 (常にμm 単位)、θ2 は屈折角、θ1 は入射角、M は回折次数、λ は波長 (常に μm 単位)、n1 と n2 はグレーティング前後の屈折率です。放射状グレーティング面では、以下の式に従って、d を面全体で変化させることができます。
ここで Ai 係数はすべて μm 単位で、p は以下の式によって定義される正規化半径座標です。
ここで r は面の半径座標 (レンズ ユニット) で、R はユーザー定義の正規化半径です。グレーティング間隔 d は 2 つの異なる方法で解釈できます。通常の OpticStudio の規則では、XY 平面上のグレーティングの投影に沿って d を測定し、下地の面のサグや曲率は無視されます。放射状グレーティング面は追加の「グレーティング モード」をサポートしており、そこで d はローカルの面の正接に沿って測定されると解釈されます。グレーティング モードは、レンズ データ エディタのパラメータ 9 で 0 または 1 に設定できます。
M の符号規則は任意です。グレーティング面は平面、球面、コーニック、偶数次非球面のいずれかで、グレーティング前、およびグレーティングそのものの媒質は、空気、ガラス、MIRROR、またはその他の有効なガラス タイプにできます。OpticStudio では、逸脱する光線路の範囲までのグレーティングをモデル化するだけです。効率や相対透過率などのその他のプロパティはサポートされていません。グレーティング間隔が小さすぎてグレーティング関係を満たせない場合、「光線が面を見つけ損ねた」ことを示すエラーがレポートされます。
放射状グレーティング面のパラメータ定義
パラメータ番号 | 定義 |
0 | 回折次数 |
1 ~ 8 | 偶数次非球面係数 α1 ~ α8 |
9 | グレーティング モード |
13 | 最大項数 |
14 | 正規化半径 |
15 | p^0 の係数 |
16 | p^1 の係数 |
n | p^(n-15) の係数 |
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