ネイティブ オブジェクト

ネイティブ オブジェクトとは、パラメータで制御できるオブジェクト (パラメトリック オブジェクト) であり、ノンシーケンシャル コンポーネント エディタに用意されています。OpticStudio では、ネイティブ オブジェクトの光線追跡で約 10-12 の相対的な内部光学精度が使用されます。

これに対して、STEP ファイルのような非ネイティブ オブジェクトをインポートした場合、その面は NURBS (Non-Uniform Rational B-Splines) で定義されます。NURBS 面による形状は面を任意の精度でモデル化できませんが、コーニック非球面を正確に表現できます。したがって、NURBS 表現は、球面、楕円面、放物面、双曲面では正確ですが、高次の面形状では精度が低下します。さらに、NURBS 表現は、ネイティブ オブジェクトよりもメモリ消費量が多いことから、レンダリングや光線追跡に長時間を要します。

OpticStudio のドキュメントでは「ネイティブ CAD ファイル」という表現も使用しますが、ここで定義している「ネイティブ オブジェクト」とは別のオブジェクトです。ネイティブ CAD ファイルとは、部品やアセンブリのファイル形式が、それらのコンポーネントを最初に作成した CAD ソフトウェア固有のネイティブ形式であることを意味します。ネイティブ CAD ファイルの例として、Autodesk Inventor の部品ファイル (*.IPT) と Creo Parametric の部品ファイル (*.PRT) があります。OpticStudio では、すべての CAD 部品に NURBS 表現を使用します。