フラウンホーファー回折
フレネル回折式ではΔz がきわめて大きい場合、q(r, Δz) を無視できます。これにより、以下のフラウンホーファー回折式が得られます。
または
ここでは、位相係数と振幅係数が省略されています。遠視野分布は、近視野分布をフーリエ変換してスケーリングしたものに過ぎません。フラウンホーファー回折は、フレネル数がほぼゼロである場合にのみ有効です。
回折 MTF や回折 PSF など、OpticStudio の光線ベースの回折機能は、フラウンホーファー回折を前提としています。ビームが焦点から大きく外れていると光線ベースの回折 MTF も回折 PSF も計算できないのはこの理由によります。OpticStudio の物理光学伝搬アルゴリズムでは、フラウンホーファー回折を使用しません。ここでは、理論を総合的に説明する目的で取り上げています。
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