[拡張光源] (Extended Source)

幾何光学的像解析機能に似た拡張光源を使用してエンサークルド エネルギーを計算します。



[視野サイズ] (Field Size) この値は、視野座標にある正方形画像ファイルの全幅を定義します。その単位は、現在の視野定義が高さであるか角度であるかに応じて、それぞれレンズ ユニットまたは角度になります。

[光線数 x 1000] (Rays x 1000) この設定では、追跡する光線のおよその本数を指定します。実際に追跡する光線数は、ここで指定した値の約 1000 倍になります。この光線数が概数となる理由は、画像のすべてのピクセルにわたって光線の分布が均一であることが必要となるからです。たとえば、画像ファイルに 1500 ピクセルある場合、ここで値 1 を選択しても、1500 本以上の光線が追跡されます。各波長での光線の分布は、波長の重み付けに比例しています。

[タイプ] (Type) エンサークルド エネルギーの計算方法として、[エンサークルド] (Encircled (radial))、[X のみ] (X-only)、[Y のみ] (Y-only)、または [エンスクエアド] (Ensquared) を指定します。X のみおよび Y のみのオプションは「enslitted」と呼ばれることもあり、拡張スリットに存在するエネルギーが全体に対して占める比率に対応しています。

x 方向または y 方向のエネルギー分布を示す、X 方向分布または Y 方向分布のオプションもあります。X 方向分布または Y 方向分布のオプションでは、幾何光学的半値全幅も報告されます。これらの分布は、一方向は狭く、もう一方向は無限の幅を持つ 1 つのピクセルに到達するエネルギーの量です。

[基準] (Refer To) 基準点として、主光線、セントロイド、または面の頂点を選択します。

[面] (Surface) データを評価する面を選択します。これは、中間像を評価するときに効果的です。「中間面における結果の評価」を参照してください。

[偏光を使用] (Use Polarization) チェックすると、偏光が考慮されるようになります。偏光の状態を定義する方法と解析機能での偏光の使用方法については、「[偏光] (Polarization) (システム エクスプローラ)」を参照してください。

[回折限界で見積もる] (Multiply by Diffraction Limit) チェックすると、理論的な回折限界曲線で幾何光学データをスケーリングすることにより、回折エンサークルド エネルギーを近似計算します。OpticStudio で使用する回折限界曲線は、遮蔽のない円形瞳に基づいています。遮蔽のある瞳の回折限界関数を計算する唯一の方法は、正確な回折計算を実行することです。この場合は、代わりに回折エンサークルド エネルギー機能を使用する必要があります。回折限界の近似計算では、視野の変化に伴う F ナンバーの変化が無視されるので、遮蔽のない瞳と小さい視野角を持つ光学系でのみ計算結果が有効です。このオプションは、[タイプ] (Type) がエンサークルドの場合にのみ使用できます。

[波長] (Wavelength) 計算に使用する波長の番号です。

[視野] (Field) 画像ファイルは、定義した任意の視野位置を中心とすることができます。これにより、棒グラフなどの小さいターゲットを視野の中で任意の位置へ移動できるようになります。

[ファイル] (File) .IMA 画像ファイルの名前。このファイルは <images> フォルダに置く必要があります (「[フォルダ] (Folders)」を参照)。IMA ファイル形式の詳しい説明については、「[幾何光学的像解析] (Geometric Image Analysis)」機能の「説明」を参照してください。

[最大距離] (Max Distance) この設定はデフォルトのスケーリングに優先します。単位はマイクロメートルです。デフォルトのスケーリング オプションを選択するには 0 を入力します。

[破線を使用] (Use Dashes) 各種の曲線を区別するために、実線または破線を選択します。この設定は、クラシック表示でのみ使用できます。クラシック表示を使用するには、[OpticStudio 環境設定] (OpticStudio Preferences) の [グラフィックス] (Graphics) タブで [クラシック表示を有効] (Enable Classic View) を選択します。

[ビネッティング ファクタを取り除く] (Remove Vignetting Factors) チェックすると、ビネッティング ファクタが自動的に除去されます。「ビネッティング ファクタに関する注釈」を参照してください。

説明 X のみおよび Y のみのオプションでは、主光線または像のセントロイドからの距離の前後に設定した指定の距離範囲に収まる光線部分のみが計算されます。10 マイクロメートルのスケールが表示されている場合、計算対象となる領域の大きさは 20 マイクロメートルになります (もう一方の側は無限遠)。光学系が回折限界に近い場合、幾何光学エンサークルド エネルギーを性能の適切な指標として扱うことはできません。

拡張光源のモデル化および IMA ファイル形式の詳細については、「[幾何光学的像解析] (Geometric Image Analysis)」機能の「説明」を参照してください。

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