14.2. FTA と RBD

MTTF と MTBF

この新しいリリースでは、FTAとRBD分析の両方に新しい計算機能が追加されました。平均故障時間 (MTTF) 、平均故障間隔 (MTBF)、および有効故障平均間隔 (effective MTBF)です。最初の2つの意味は明らかなのに対し、有効故障平均間隔は、一定の点検間隔でのメンテナンスが使命時間で計画されており(毎年メンテナンスされるシステム等)、 修復/交換時間が無視できるシステムで有用な指標となります。

部分木の復元オプション

既存のフォールトツリーの視覚要素を作成するための、部分木の復元/展開操作に、新しいオプションが追加されました。図上に作成するレベル(すなわち論理ゲート)の数を指定することが出来ます。

導出された事象のID

誤動作/故障モードからのフォールトツリー事象の作成が改良され、事象のIDが導出(算定)されるようになりました。Ansys medini analyze の以前のリリースでは、フォールトツリーの事象IDは、その元となっている故障のIDと関連性がなく、自動生成されたIDがデフォルトで付与されていました。本リリースでは二つのオプションがあります:故障要素を表象する事象には、故障要素と同じIDが「E-」という接頭語と共に付与され、変更時には同期されます。または、以前の様にIDを手動で割り当てる事もできます。

安全機構のためのMOEの抑制

安全機構のフォールトツリー事象の作成は、残存障害をモデリングするために頻繁に使用されます。すなわち、確率を「1-DC」に固定した安全機構と検知対象の故障のANDをとります。しかし、同じ安全機構が複数の故障を検知する場合、安全機構の事象を複数回発生事象(MOE)として間違って作成してしまう可能性が十分にあり、往々にして意図しない結果となり得ます。そのため、重大な誤りを起こしにくくするために、安全機構をドラッグ&ドロップした時のデフォルトの動作が、重複した事象の作成へと変更になりました。

付加情報:定性的フォールトツリーが使用されている場合等は、MOEで問題ない事がほとんどですが、計算式「1-DC」が設定された安全機構事象を作成する事が純粋に多いため、今回の変更に至りました。引き続き、安全機構のためのMOEを作成する事もできますが、明示的に図上で操作する必要があります。

CFT

2022 R2 以来、別のインストーラーとして提供されていたコンポーネントフォールトツリー (CFT) がツールに統合されました。ただし、まだベータ段階ですのでご注意ください。有効にするには、プロジェクト設定の FTA / RBD → FTA を開き、オプション「コンポーネントフォールトツリー(CFT)モデリングサポートを有効にする」をオンにします。

精度の向上

FTA/RBDの小さな使命時間のため数値積分の精度を向上させました。これによって、ワイブル分布や修復可能事象などが若干異なる結果(より精度の高い数値)になる可能性があります。